2014年6月9日月曜日

和訳:Bottomレーンのテンポを操る - パート2:ハイテンポな試合序盤

Team Dignitasさまに掲載された「Bottomレーンのテンポを操る - パート2:ハイテンポな試合序盤(Controlling the Tempo in the Bottom Lane - Part Two: High-Tempo Early Game)」の訳をお届けします。

このシリーズ記事のパート1(チャンピオン選択)はこちら



年が明ける前に、私たちはbottomレーンにおけるレーンについて議論し、チャンピオンセレクトによって自分がプレイするゲームのスタイルを決める方法について研究を行った。ここからわかった重要な鍵が2つある。どのチャンピオンをプレイするかを決める時、レーンでの相棒とコミュニケーションすることと、自分たち2人のピックの間にある種のシナジーを作り出すこと、この2つだ。自分がいるレーンがハイテンポであろうとも、ローテンポであろうとも、そこに伴う、自分がプレイしようとするスタイルをはっきりと分け、それをレーンでの相棒がきちんと認識していることが大事である。これをしなければ、相棒のLeonaがLv2でキルを取る計画を立てているのに気づいても、Corkiを使っている自分はValkyrieを取得しておらず、こういった動きについていく準備ができていないかもしれない恐れがあるのだ。今日は、チャンピオン選択よりももう少し刺激的なことについて見ていこうと思う。ハイテンポ志向から導き出される、序盤の試合の具体的な方法論についてだ。

試合の残り時間がどのようになるのかを決定する点において、試合の序盤が非常に重要なのは、いくつかの理由から明確である。誰かが序盤にアドバンテージを取り、それを保持し続けることができたならば、それを残り時間に向けた踏み切り板として、そのチームが使えるようになる可能性は高い。試合序盤は、一般的にレーンのペースが確定される時期でもあるため、序盤の支配権を握ることは、自分のリズムを敵デュオに押しつけるための最も確実な方法なのだ。ハイテンポなレーンでは、このプレッシャーは増大する。キル獲得であろうが、早期のオブジェクティブ獲得であろうが、自分が得られるアドバンテージの大部分は、序盤次第だからだ。


ハイテンポな試合をプレイしている時、Caitのように序盤で敵を虐げることに長けるチャンピオンたちは、同等にユーティリティに長けているチャンピオンや、ハイパーキャリーよりに比べ、非常に素早くアドバンテージを取る手段を持っている。



試合序盤におけるハイテンポなレーン


キルレーンのADキャリー:Lucian、Graves、Ashe、Sivir、Draven

キルレーンのサポート:Alistar、Leona、Taric、Blitzcrank、Thresh、Annie
ハラスレーンのADキャリー:Lucian、Corki、Caitlyn、Ezreal、Jinx、Sivir
ハラスレーンのサポート:Karma、Taric、Lulu、Annie、Sona、Nunu、Zyra

ハイテンポなレーンでは、対面にプレッシャーをかけることで、序盤が最高に安全な時間となる。自レーンでファームを積み重ねたmidレーナーに、ジャングルでのファームを素早く終えられるジャングラーが一緒にいれば、彼らはtopレーンに影響を及ぼすことができるので、戦うのは自分とその対面だけになる。ハイテンポなデュオは、対面を一方的に攻撃して痛めつけ、自分たちが相手の脅威に足る存在であることを示さねばならないということだ。ハイテンポなレーンであれば、試合序盤に以下の目標──ラストヒットを取るミニオンごとに敵に対価を払わせること、相手の犯すどのようなミスに対してもアドバンテージを取ること──を達成するべきだ。序盤に確実にダメージを与えて成長するチャンピオンをピックしたのならば、そのアドバンテージを利用する必要がある。ハイテンポなレーンが全て「キルレーン」であるというわけではない。ソロキューの試合で、より一般的なスタイルであるというだけだ。


キルレーン


対面をキルして得たゴールドおよび、デス・タイマー中の対面の不在や、こちらが戦端を開く主導権を握ることで対面に積極的なプレイを許さないことで得たフリーファームなどで、対面をしのぐアドバンテージを築き上げていくことに大きく焦点を当てているのが、キルレーンだ。キルレーンにおけるサポートは強力なCrowd Control能力を持ち、素晴らしいダメージ能力を1つ以上持っていることが多く、ADキャリーは相棒のエンゲージに追撃をかけるため、大きなバーストダメージを持っている。キルレーンは試合序盤の成り行きに一喜一憂し、対面の下手な位置取りや、対面が鍵となるレベルに到達する前の「タイミング」に基づいての攻撃で、アドバンテージを取っていくことに依存している。この「タイミング」は通常、Lv3到達時、サポートが3つのスキル全てを取得する時(そしてそれにより、動きの中で複数のCCを駆使できる)、自分たちがLv6に到達しultimateを獲得かつ対面はLv6に到達していない時、のいずれかである。

これらのキルレーンは最初に仕掛けた攻撃次第であるという事実は、レーンに行く前にタイミングについてお互い了解を取る必要があり、さもなくば前述したCorki/Leonaの状況のようになってしまう、ということを示している。また、対面が全ての面で自分たちを上回る前に、きちんと動ける満たすレベルに到達せねばならない、という意味でもある。最初にLv2に到達することを確実にしたいのなら、自分がこれをmidレーナーとジャングラー(特に自分に近い側からジャングルを回り始める場合)に知らせる必要があるという意味があり、1体たりともミニオンのラストヒットを逃している余裕などない。ジャングラーを見捨てるべきだと言っているわけではない。ジャングラーは自分の味方で、そのように扱われるべきだ。さもなければ彼らは試合の間ずっと、自分のレーンを無視するだけだろう。だがこれは、バフを取るのを助けた後は、速やかにレーンに戻らねばならないという意味でもある。

対面が来る前にレーンに到着すれば、自分の目的は対面を削るかゾーニングすることになる。すると対面は、経験値が得られる範囲に渋々居続けることになる(もっと上手く行けば、リコールを強制される)。これはつまり、攻撃的で継続的なプレッシャーの中では、自分のスキルをクールダウン中にし、サモナースペルを使わせ、自身をつらい位置取りに飛び込ませていくということだ。残りのチームメイトの平均を遥かに上回るレーンに到達するということは、マップコントロールが必要だということでもある。安全を保つため、tri-bush(どちらか片方)および川にワードを置こう。そして、序盤からプレッシャーをかけることで、自分のレーンに最初に敵ジャングラーがやってくることになっても、驚かないことだ。

自分の選んだ「タイミング」が来た時、何も考えずに攻撃しようとしてはいけない。敵のレベルが先に上がっていたら。敵midの位置がわからなかったら。敵ジャングラーが最後に目撃されたのがbottomの近くだったら。負ける可能性が上がるだけでなく、自分がハイテンポなゲームで築き上げてきた全ての瞬間、全てのアドバンテージをも失いかねないのだ。行こうとする前に、自分のスキルのクールダウンは終わっているか、攻撃する際に自分は安全だが敵は無防備となる位置取りをできるかどうか……それらを見極めよう。


League of Legends Blitzcrank by TranQuyenQuan
Blitzcrankは、Rocket Grabで序盤にキルを取る可能性次第のレーンに馴染む。

キルレーンに対する戦い方:敵が最初にキルを取ること次第なので、キルを与えないことだ。ハラス中に重要なスキル(Crowd Controlおよび離脱能力)を無駄にクールダウン中にしないことだ。敵にチャンスを与えてしまうことになる。1体のミニオンのためにレーンのコントロールを失う危険も冒してはならない。そのミニオンの30ゴールドに、自分の命ほどの価値はない。そして愛こそが世界の全て、味方ジャングラーを怒らせてはいけない。プレッシャーをかけられていることを話し、自分のわかる範囲で言葉を尽くしてタイミングを知らせ、素晴らしい働きをしてもらおう。もし「HELP... HELP... HELP」(これは罪深すぎる言葉だと思う。Thresh/Lucianのレーンがどれだけ重いプレッシャーをかけてくるなんてわかりきっている)と打ち込み続けるのなら、味方ジャングラーは発言者をミュートに放り込むだけだ。もっと事態が悪くなっていれば、自分のレーンは既に死人を出して、敵をスノーボールさせている。最後に、tri-bushとレーンの茂みの中のワードを掃除しよう。そうすれば、攻撃を受けている間に味方ジャングラーがカウンターgankに駆けつけることができ、戦いの趨勢を変え、自分たちにレーンでの有利を与えてくれることだろう。

キルレーンの試合中盤/レイトゲームへの移行:キルレーンの総合的な目的とは、キルによるゴールドを通してADキャリーを育てることにより、味方ADキャリーと敵ADキャリーの間に強制的に差を作ることだった。もしレーンが成功したのであれば、味方ADキャリーは敵キャリーに比べて1~2アイテムの優位に立っているはずだ。もしそうならば、敵ADキャリーを無視し、5人チームで集まってオブジェクティブを獲得しよう。敵ADキャリーは差を埋めるために別の場所に行かざるを得ないか、こちらよりもひどく弱いままかなので、それを利用していこう。敵がファームするために誰もいないレーンに行く場合、タワーを折ったり、強制的に集団戦を起こしたりしよう。敵が集まる場合は、baitで集団戦に誘い込めば、勝てるはずだ。アドバンテージをもってプレッシャーをかけている時だが、焦りすぎてはいけない。なぜなら、タレット下での5対5は、敵キャリーが相対的に弱い状態であっても、敵に有利な状況だからだ。


最近、Annieがtop tierのサポートの地位に急浮上したことで、キルにフォーカスしたレーンでは、彼女は標準的なピックとなった。



ハラスレーンとプッシュレーン


キルレーンはキルでゴールドのアドバンテージを作ることを期待する一方で、ハイテンポなハラスレーンは、レーンの対面に大きなプレッシャーをかけ、キャリーをファーム面で屈伏させることを狙う。もっと遅いテンポのゾーニングレーンと似てはいるが、ハラスレーンが様子を異にする点は、レーンでの活動レベルである。ローテンポなゾーニングレーンは、Double UpやPiercing Arrowsで約1分おきにハラスを行うが、EzrealやCorkiは数秒おきに対面にスキルを打ち込む。

ハラスレーンは、短いクールダウンのpoke能力および信頼できる離脱手段を持つADキャリーに依存しており、サポートは自身でpokeが可能だが、距離を保ったり、敵のエンゲージを完全に妨害したりできる能力を持ち合わせている。ハラスレーンでのアドバンテージはキルのゴールドではなく、むしろレーンで本来得られるファームのアドバンテージおよび、敵レーナーにリコールを強いた時のオブジェクティブ獲得チャンスから築き上げられる。キルレーンもこういったチャンスを作るポテンシャルを持ってはいるが、キルを獲得したいため、ヘルスが残り少ないことが多い。

レーンの対面をキルする機会でアドバンテージを得ようとするな、と言っているわけではない。実際、残り少ないヘルスまで削られた敵は、そのような誘惑を発する。だが注意してほしい。ハラスレーンの作り出すアドバンテージとは、キルレーンのそれよりももっと小さいものであり、不幸な結末に繋がるダイブは、今まで一生懸命築き上げてきたアドバンテージを無に帰すこととなる。そう、ビッグプレイをしなければならないプレッシャーなどというものはないのだ。実際には、最大の脅威はハラスによるところが大きく、レーンをただプッシュするだけに終わるだろう。

さて、対象に攻撃を当てようとする試みの中では、プッシュを制限し、敵ミニオンウェーブに広く攻撃を当てないようにしてもよい(これは全くもって口で言うほど簡単ではなく、LucianのPiercing LightやCaitのPoltover Peacemakerなどで敵ミニオンウェーブを刈り込もうという時は特に難しい)。けれども、最終的な目標は敵タレットを折ることであるから、厄介な出来事全てに対してもワードを欠かさないことが最優先であり、bottomタレットに敵たちを釘付けにした時こそ、マップの奥深くにワードを置くためにサポートを送り出す余裕ができるのだ。

ハラスレーンでは、タレットに速くミニオンを押しつければ押しつけるほど良い。マップ全体を通して、同じプレッシャーをただちにかけることができ、自分たちと敵の間に、200ゴールドの差を築き上げることもできる。プッシュして対面を後退させた時は、遠慮なくタレットに攻撃を叩き込もう。敵が自分たちを止めようとするのであれば、攻撃して離脱しよう。ひとたびタレットを折ってしまえば、試合序盤は自分の勝ちだ。そして、試合中盤へと移行していくことができる。


ハラス基本のレーンと戦う時に鍵となるのが、回避だ。Ezrealが矢継ぎ早に繰り出す方向指定スキルは、回避を少し困難にする。

ハラスレーンに対する戦い方:ここでは、回避以外のことをお教えしようと思う。それだけでは悲惨な戦いを経験するだけだが、それを減らすためにできることはたくさんある。敵に自由にハラスさせるのをやめさせよう。それを許してしまえば、こちらのタレットを折るという敵の最終的な目的が、実現してしまうのだ。敵が激しくプッシュしてくるのであれば、バックアップを頼み、敵ミニオンたちをできる限り速やかに排除しよう。そして、試合序盤に無理をした敵が、マナの枯渇に苦しめられているところをアドバンテージとしよう。敵がアイテムを買いにリコールするたびに、できるだけ激しくプッシュし、敵がレーンに戻ってくるのを急がせよう。敵がこちらのタレットを折って他のタレットを折るために移動した後は、bottomレーンのタレットに立ち向かうか、移動先のレーンで敵と戦うか、その決断を躊躇ってはならない。敵チームがマップ全体に急速にアドバンテージを広げるため、こういったレーンが不利になった時、敵は十分素早い対応を行わない。

ハラスレーンの試合中盤/レイトゲームへの移行:Bottomの最初のタレットが折れた後、マップの他のタレットに対してプレッシャーをかけ続けよう。Midレーンに移動し、それを折り、ドラゴンを取り……マップに広く存在するオブジェクティブにプレッシャーをかけ続けるのだ。この方法はSiege/poke構成に良く合う。自分が危険だと感じたら、決して撤退を躊躇ってはならない。1本目のタワーを折った時というのは、その試合を1つの大きな競争に放り込んだ瞬間だ。試合序盤に大きなアドバンテージを得て、自分をレイトゲームで後悔させることになる、追いつくための時間を敵に与えない、という競争が始まるのだ。自分が最初に折るタレットは9分以内に折れ、自分がマップじゅうを駆け回る一方で、対面が無駄な時間を過ごすよう、味方ジャングラーはbottomのミニオンウェーブを処理するように取り計らう。ジャングル・敵・味方からファームしよう。チャンスを得たならば、できる限り激しくプッシュしよう。この全体的なゴールド・アドバンテージのもとに、敵チームを圧倒するのだ。


JinX-BG by Choi
JinxのSwitcharoo!による攻撃速度ステロイドは、彼女を試合序盤で最も危険なタワー・プッシャーのひとりたらしめている。


ハイテンポからローテンポへの変更


ハイテンポレーンの目標は、敵との間にゴールド差を作り出すことと、ゴールド差のない状態に辿り着かせることなく、できる限り速く試合を終わらせることである。ハイテンポなレーンが成功すれば、ハイパーキャリーは与ダメージのポテンシャルをフルに発揮することができず、集団戦はオブジェクティブ周辺で起こる急で乱雑な小競り合いとなり、試合は30分以内には終わる。しかしながらハイテンポなレーンは、成功する回数と同じくらい、失敗する。序盤のイニシエートで負かされてしまえば、敵ジャングラーがbottomレーンに狙いを定めたり、レーンのコンビ間の協力プレイが上手く行っていなかったりすることが、そういった失敗の原因になる。強力な攻撃的戦略が失敗した後、何をすればいいのかを学ぶことこそが、鍵なのだ。

パニックに陥ってはならない。そうだ、試合序盤に自分はVayneに2キルを献上してしまった。これはもちろん、とても、とてもよくない。それでも、「今度はあいつをやれるさ!」くらい返さなければならない。熱中するのは良いことだが、同じ戦術を使おうとすれば、Vayneは2キル以上を得て、自分の掘った落とし穴はより深くすらなることだろう。しばしば、もっと遅いプレイスタイルへと切り換えたい時があると思う。そう、序盤のアドバンテージを築き上げることを諦めはしたが、目標は変わり、敵に序盤のアドバンテージをこれ以上与えないことになったのだ。これはbottomレーンにおいて、もっと遅いテンポで、達成するに相応しい戦略だ。自分がキルレーンをやっていた場合、おそらくは自分が志向している殺人欲求を見ないふりをする時であり、ファームに専念し始める時が来たということだ。自分がハラスレーンをやっていた場合、たぶん継続して対面のヘルスを削り続けることができるだろうが、自分の目標は、できる限り安全に過ごすことのはずで、新しい目標に対して懸命に邁進するべきだ。自分がまだ、ハイテンポなレーニングスタイルの価値を完全に信じているのなら、味方ジャングラーやmidレーンの助けを大いに借りる必要があるだろう。

さらに言えば、これら2つのハイテンポ戦略は、全てを網羅できる戦略であったり、手堅い戦略だったりするわけではなく、もっと言えば範囲の問題だ。キルレーンでも、エンゲージ前に対象を削ることに頼るところが大きいものがあるし、プッシュレーンでも、タレットを壊している間、ハードCCで対面をゾーニングすることに頼るものがある。しかしながら、これら2つのレーンスタイル詳説が、皆さんが次の試合にbottomレーンで過ごす間、テンポとタイミングについての思考の役に立てば幸いである。次回は、ローテンポな戦略と、それらの戦略で中盤・レイトゲームへ移行する方法について、見ていくつもりだ。



原文
Controlling the Tempo in the Bottom Lane - Part Two: High-Tempo Early Game - Articles - Team Dignitas : Professional Gaming Team

※この翻訳記事は、Team Dignitasさまの許諾のもとに翻訳しています。
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