2014年2月1日土曜日

和訳:「価値がある(Worth It)」の原則:自チームのために、堂々と効果的に死ぬ方法

先週に私が話したのは、現在までのSeason 4の変更によって影響を受けたソロキューの様子と、試合に勝つために重要なことについてだった。

それに次いで今回は、ちょっとした試験として使うことのできる、ゲームの原則について話そうと思う。私が少し前に気づいた、Season 4の問題と高い関係のある事柄だ。

試合における、犠牲を払う原則は変わってはいない。これはルールの存在するスポーツであれば、何にでも存在するものだ。バスケットボールではわざとファウルを犯すが、それをリソースとして使うからである。野球にすら「犠打」という単語があり、打者がアウトになることを代償に、他の走者の塁を進める。

さらに、誰かが「価値がある(worth it)」と言った時、この原則が思い出されるはずだ。これはだいたいふざけて言われることが多いが、Riot社員がそう発言している(「私がチャットでそう言ったから、これは価値があるよ」)スポットライト・ビデオから特に広まった。しかし、真面目な分析的視点から見れば、価値はあるかないかでしかない。

時として、自分が死んで良かった時がある。自分の死を代償にしてチームが得たものが、敵チームが得たものを上回っていた場合である。単なるデスは敵にゴールドを与える以上のことではない。ただ、それが序盤のFirst Bloodであった場合、これは自チームにとって悪いことである。他の時、自分がその試合に勝っている時であれば、敵がゴールドを得ようと全く構わない。

全てのLeague of Legendsのデスは、空から降る雪の結晶のようなものだ。無数に近いデスが起こるが、その個々の差は微々たるものである。それぞれのデスについて議論することは、価値あることだろう。明確に一般的な同意に達することができるものもあるはずだ。ほとんどは、しかし、そうではない。例を挙げよう。私のプレースメント試合のひとつで、小競り合いの後で私のチーム3人対敵1人という状況になった。1人(Ziggsを使っていた私だ)は蘇生したのでその戦闘にはいなかったが、ヘルスは100%だった。他のチームメイト2人は、非常に育ったJinxとサポートで、Jinxを倒して得られるゴールドは、他9人のプレイヤーに比べて最も高かった。2人とも、残りヘルスは少なかった。サポートの残りヘルスは200~300ほどだった。私がmidレーンからレイスとウルフへの道にいた時、味方たちは私とタワーおよびインヒビターの破壊に加わろうとせず(JinxはPDを持っていて最低300ダメージを出せたので、これを破壊できていたら、とその時死んでいたチームメイトの1人が指摘していた)、bottomのouterタレットとinnerタレットの間でAceを達成しようとしていた。敵はこちらの1人を捕えたが、そのために敵2人が死んだ。私は彼らが蘇生する前にタレットを破壊できなかった。幸運なことに、味方は誰も喧嘩しなかったし、私たちはこの分析に対して皆、意見の一致を見た。このことは私たちの勝利の一因になったが、私たちが十分に団結するためには長い時間がかかったし、そのことは私たちが敗北するに足る、明確な理由だったのだ。

ここにはいくつかの原則が存在する。
  • 試合が長引けば長引くほど、オブジェクトにはより大きな価値が生じる。
  • 試合が長引けば長引くほど、自分の死によって試合が終わる可能性は高まる。勝つ場合でもだ。
  • タレットは壊れない。特にインヒビターとnexusタレットは回復する。ただし、敵が死んだ時を除く。
  • 試合が長引くにつれ、ドラゴンの価値は減少する。
  • 自分が死に、その後ベースのオブジェクトを数多く失ってしまうのであれば、バロンに価値はない。
  • オブジェクト獲得のために死ぬのは良い場合が多いが、カウンターで敵チームがより価値の高いオブジェクトを獲得しない時に限る。
  • 自分がタレットを上手くプッシュ・防衛できたのであれば、自分の死には価値がある。自分がレンジチャンピオンで、ミニオンウェーブ処理能力が高くなくとも、強い影響がある。
  • 総ゴールドに注意しよう。誰かが大きな優位を確立している場合、ダメージ交換が上手く行っておらず、スノーボールを加速させてしまっている可能性がある。自分が優位に立っている、もしくは概ね互角の場合は、大きな変化は起こっていないということだ──集団戦で敵を叩きのめそう。
  • 自分が死ぬことで誰かを助けることは、自チームが必要としていることを成しうることが明確な相手であり、その相手にできることを自分が実行できない場合にのみ、価値がある。その相手がどうやっても死ぬことも多いため、これは危険な行動でもある。
  • マップコントロールで優位を取る結果となる死(すなわち、インヒビター破壊と引き換えに死ぬ)は、マイナスの結果を全く伴わないため、常に価値がある。怒ってコメントをする前に、言い換えてみよう。自分がインヒビター1つに対してバックドアやスプリットプッシュをしており、自分が死んでもBaronを取られなかった、もしくはベースへの進入を許さなかったのであれば、この死には価値がある。唯一の例外は、一番外側のタレットを2~3本壊された場合であり、何がどうだろうと、この時点で勝ち目は全くなくなるだろう。


実践する


この課題に取り組む前に、自分のチームメイトがどのようなプレイヤーなのかを知らなければならない。プッシュするだろうか? 敵にkiteされるだろうか? 馬鹿だろうか? これは味方を見下し、悲観しろと言っているように聞こえるかもしれないが、最後まで聞いてほしい。レーンで負けて落胆したプレイヤーが、沈黙したまま勝負を諦め、死なないこととジャングルでのファームに集中してしまうことは、よくあることだ。もしくは、自分のチームが団結するのが遅いなど。その瞬間、これらを実践することの重要性は小さくなってしまう。

この例外のひとつは、そもそも自分が上手くプッシュをできている場合だ。ぐうたらなチームに対し、自分がフリーで2~4ほんのタレットを折ることができる、良いADキャリーであった時だ。このために敵に1~2デスを献上してしまうのは、悪いアイディアではない。自チームは不平をこぼしたり文句を言ったりするかもしれないが、レーンでの自分のスコアが2-2-2とCS差+10からスタートして2-4-2となり、1キルは味方のmidである(プッシュできていない)LeBlancやOriannaのものに、もう1キルが味方のジャングルかサポートのものになったとしたら、これは悪い交換なのか? 自分のチームがバロンやドラゴンを取れる確率は高まるし、強く攻撃的な視界を得られるし、タレットで優位に立った時にインヒビタータレットを攻めるための人員として動かすこともできるのだ。

タレットを少ししか破壊できていないチームは、外側のタレットを破壊できていることがほとんどだが、目を覚ましてプッシュに邁進するべきだろう。勝っているチームの理想的な状態というのは、チームがすべきことが明確なことであり、そうでないチームというのは挫けてしまっていたり、すべきことが不明瞭である。Pingを打ったりチャットで意思表示したりすることは、明確な証拠として挙げられはしないが、お互いに援護し合っている様子はよく見られる。


なぜこれが重要なのか?


私がソロキューで味わっているストレスの一部に対しては、先週共感してもらったことと思う。誰が勝っているのかというのはあまりはっきりわからないかもしれないが、プッシュ能力とミニオンウェーブ処理能力の重要性は、S4の変更によって劇的に増大した。この流れは正しくはあるが、チャンピオンから受けるダメージが少なくなった(ミニオンからはそのまま)midとtopのタレットへの変更は望ましくなく、永続的なものでもないだろう。フリーでタレットを折らせる必要はないため、カジュアルプレイにおけるタレット破壊の価値は増している。プロでなくとも、より価値のある犠牲を払うべき瞬間を理解する技術というのは、今までにも増して大切なことである。

さらに加えて、自分が正しくそれを行う術を理解しているならば、それは自分がマップのオブジェクトを理解している証となる。「価値ある」ことの判断を学習することは、ランキングを登るための準備ができているかを試す、良いリトマス紙となることだろう。

それでは。

Old Man Eyebrows

今週の眉毛:


原文
"The “Worth It” Principle: How to Die Nobly and Effectively For Your Team " by Oldmaneyebrows @ Reign of Gaming

※この翻訳記事は、Regin of Gamingさまの許諾のもとに翻訳しています。
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