2013年1月26日土曜日

和訳:君が本当はどれだけ下手かを理解するためのステップ

原文:"Steps to Understanding Just How Bad You Really Are" by Oldmaneyebrows @ Reign of Gaming

ソクラテスを見てWikipediaのリンクに飛んでくれ。これは私がこれから書こうとしていることを理解するためには良い準備だ。
File:UWASocrates gobeirne cropped.jpg
ソクラテス
ソクラテス「私が知っているのは、自分が何も知らないということだけだ」
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なぜLoLに熱中するのか


League of Legendsには人々にプレイを続けさせる“何か”がある。LoLはプレイヤー数の最も多いゲームであり、プレイされる時間の最も多いゲームだ。無数のシューティングゲーム、MMO、一人用箱庭ゲーム(SkyrimやGTAなど)があるが、LoLこそが人の心を掴んで離さない。私は1987年から数々のビデオゲームをプレイしているが、LoLほどプレイ時間を割いたゲームはなかった。Starcraftは2000~3000試合ほどプレイしただろうか。Team Forress 2は500時間プレイした。

しかし、League of Legendsほど私を強く惹きつけるゲームは他にない。なぜだろうか。この理由について考えていくと、LoLへの熱中を理解するだけでなく、なぜこのゲームは学ぶのが非常に難しいのかもわかってきた。それはこのゲームが、自分で自分が下手なことに、あるいはなぜ下手なのかということに、とても気付きにくいためだ。

私たちはだんだん上達していくものだが、LoLに熱中する理由はもっといろいろある。LoLでは109体のチャンピオン、4つのゲームモード、5つのロール、さまざまなマスタリーとルーンの設定をプレイできる。そこから計算できるプレイ可能な5vs5ゲームのバリエーションは、1000兆パターンにも及ぶ。
http://www.reddit.com/r/leagueoflegends/comments/14pq97/just_a_useless_little_fact_about_lol/

LoLに熱中する理由の第一は、このゲームでは試合が常にゼロサムゲーム(訳注:参加者全員の負け分と勝ち分を全て足すとゼロになるゲーム)なのだが、研究すべき要素がいくらでもあるということだ。しかし競技的プレイヤーにとっては、学び習得すべき要素が大量にあるということだ。この2つの組み合わせは、君は常に何かについて学んでいることを意味している。常に存在を忘れ去っているチャンピオンが1体はいて、そのパワーを君は全部思い出せないだろう。そうだな、Fizzを相手に善戦できたことはあるかい?最後にFizzと戦ったのは何ヶ月前で、それ以前はその何週間か前だろうから、以前相手した時は何が悪くて、その時はどうやってレーンの状況を違うものにしたかい? そして、Fizzが君をバーストで打ち負かした時、「またやられちまった!」となったかい? 知識を蓄積することこそが君を前進させるだろう。

LoLはいろいろとかゆい所をついてくるし、無限の可能性を秘めているように見える。そしてゲームをやればやるほど多くのチャンピオンやルーンを得るためのIPがもらえる仕組みになっているのがたちが悪い。君は早起きしてプレイを始めるとか、数百ドルかそこらを費やして全チャンピオンをコンプリートするとかして、IPを全く使う必要がない状態になってみるべきだ。これはRiotのマーケティング戦略の一部で、よく機能している。もっとプレイして新しいものを見たいというプレイヤーの欲望を増進しているのだ。



なぜ自分のプレイの悪いところがわからないのか


他のゲームでも、自分で自分の下手さがわかっていないプレイヤーはいる。それは真実だが、あまり広く知られた事実ではないと私は思う。Starcraft、Street Fighter、Magicといった一対一の対戦ゲームでは、失敗したときに文句を言える誰かや、責任転嫁できるチームメイトはいない。現実から目を背けることもできるが、お互いの腕前をけなしあってみても不毛なマスカキみたいなものだ。それにそうしたゲームでは比較的、自己診断を下しやすい。Magicで負けた時、それは悪いデッキを使っていたか、あるいはプレイでミスをしたかで、どちらも誰かが簡単に説明することができる。Street Fighterでは、コンボを繋げなかった、技を決められなかった、起き上がりの読みを外した、といったことを簡単に自覚できる。Starcraftでは、マクロやマイクロの戦略で劣っていたということが単純にわかる。

LoLでは、君は完全に正しいプレイしても負けることがある。さらに悪いことに、君は自分では正しいプレイをしていると簡単に思い込めてしまう。実際には常に無数の選択肢があるのにだ。最悪なことに、LoLをプレイする時には本当にたくさんの選択肢がある。トップレベルのプロたちの間でさえ、何が正しいプレイなのか議論が起こるのだ。

これが、LoLはただ技術によってだけ決まるものではなく、スタイルによっても決まるものだという理由だ。なぜ明確に悪い選択肢が悪いのかという理由を、筋道立った方法で明快に説明することはできるが、新チャンピオン、技術革新、新しく浮上してくる(正に今私たちがプレイしている)メタなどを正しく評価するのは、より難しいことだ。

さらに、LoLでは誰かを非難することはたやすい。5人のプレイヤーの中で自分だけは潔白だって? 言い訳を見つけたいなら、それはとても簡単だ。League of Legendsのゲームとしての最大の弱点は、MOBAというジャンルのゲームの持つ最大の弱点でもある。他のどのゲームより、他のどのジャンルより、自分のクソプレイを他人に責任転嫁させることができてしまう。

このゲームの高レベルプレイヤーたちが、他のゲームに見られないある種のプライドを持っている理由は、完全にこういったことから来ている。FPSや格闘ゲームでは、プレイヤーたちは現実世界のアスリートにより近く、純粋な技量を誇る。Starcraftのようなリアルタイム・ストラテジーですら、1分間あたりのクリック数、膨大な数のユニットを生産し指揮する能力、といったものが注目される。一方、LoLのトッププレイヤーたちは技術だけでなく知識、創造性、アシスト、救助の腕前を誇りとしているようだ。

しかしLoLでは、誰かがなにか新しいことを試みた時には、悪評と好奇心も付き物だ。もしトーナメントでShyがNashor's Toothを含んだビルドを使ったとすれば、称賛を浴びるとともに、議論を呼ぶだろう。


これらを理解することでより強くなれる


以上に述べてきた事柄は、全て繋がっている。そして本当に根本的に重要な2つのスキルが存在する。評価と技術だ。

評価とは、個々の状況、アイテム、チャンプ、チーム構成、プレイヤーの評価からなる。この一部として、賢くチャンピオン、ルーン、マスタリーを選び、正しくアイテムを選んで購入していくことがある。また更に重要なのは、いつ何をすべきかを知ることだ。これを知らないプレイヤーは多い。これらの全てが、システムの一部として重要になってくる。

システムの中には、ラストヒット、レーニング、マナ管理、バフ管理、集団戦、マップ管理、そして以上のことに対する率直な評価といったものが含まれる。

この2つのスキルは、お互いに大きく関わり合っている。君がゲームをもっと上手くなりたいと思うのなら、自分のプレイのリプレイを見て、自分に欠けているスキルについて観察することだ。自分を偽らなければ、自分の抱えている問題がわかるだろう。私の問題は、習熟しているロールがないことだ(私は5つ全てのポジションを上手くこなすことができるが、積極的にキャリーのみを自分で究めたということはない)。またチャンピオンピックも得意ではないし、他人の失敗を見て萎えてしまうという点もある。チームメイトの誰かのプレイが上手く行っていない時(2-9-4というスコアを想像してみてくれ、それは100%そいつが悪いだろう)、彼を味方が侮辱したりゴミ扱いし始めたりすると、私はいつも怒る。私のラストヒットの腕前は、だいたいのチャンピオンにおいては普通くらいだ。私は自分がいるチームがピックし始めた時(デュオの低ELOの方が5番目、高ELOの方が1番目になる寸法だ)、言い争いや非難反論が始まるのが嫌いで、ファーストピックの間はピックしているプレイヤーが間違えないよう、そういうことを始める奴には黙れと言っている。

私はいろいろなチャンピオンを触りすぎている(season 1の最後には81のチャンピオンで勝利、season 2では92体で……でも今シーズンでは45体でしか勝ててない!)。

一方で、私のKDAはシーズンごとに改善できており、今ではできる限り集団戦に早く駆けつけるようにしている。私にはマップを見る目があり、パフォーマンス面でもモラル面でも、チームの中で一番問題となる人間が誰かを判断するのがとても得意だ。

だが、これは長い旅路の途中に過ぎない。私たちの大半は、目標に辿り着くことができないだろう。君が心からゴールド以上の高レートプレイヤーになりたいと願うのなら、以上に述べたことをより学び、改善していくことだ。

これらの項目の一部は、Regin of Gamingで既に説明されていることだ。次回、もっと説明していこうと思う。

それでは。
Old Man Eyebrows
今週の眉毛:


※この翻訳記事は、Reign of Gamingさまの許諾のもとに翻訳しています。
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