2014年3月2日日曜日

和訳:ミニオン管理術 – 覚えて活用すれば損のない、簡単な技術について


ほとんどの私の記事中で言及し続けている大切なテーマである「ミニオンコントロール」といっしょに、休日からただいま帰還しました。ミニオンコントロールについて私が理解していることである、覚えておくべきいくつかのポイントと、敵がそれを利用しない時に得られる大きなアドバンテージを毎試合使うことについてを、みんなに提供したいと思う。この目的のために、簡単に行えること、実行するのが難しくないもの、慣れが必要なもの、とステップアップできるようにまとめてみた。


私が「ミニオンコントロール」と呼ぶもの


レーンにいる間、主に起こることはダメージ交換とファームである。ここで理解するべき重要なこととは、その両方がミニオンの状態─ミニオンの位置、残りヘルス、数─に大きく影響されうるということである。特に序盤は、これらはレーンにおける決定的な要因である。だが、試合の後半になるにしたがって、タワーに対してプッシュを行う上でミニオンの重要性は増していく。

私が「ミニオンコントロール」と呼んでいるのは、レーンのミニオンの流れを変えたり、守ったりすることができる、チャンピオンのスキル構成がもたらす能力のことである。ここでのベストケースといえるシナリオは、複数体のミニオンに対して少ないリソースで速やかにダメージを与えることであり、これによりミニオンの状況に対処するための選択肢をより多く得られることから、レーニングをより長く続けることができるのだ。

このことは実際、ピックを決めるに当たって重要な要素といえる。KassadinやWarwickといったチャンピオンを相手にする時、敵のタレットにできる限り多くの自軍ミニオンを押しつけるため、AoEでミニオンウェーブを処理する能力があるチャンピオンをピックするのは、大抵は良いアイディアだ。彼らは自タレットの下にミニオンが到達した時、ラストヒットを取るのが困難な時間が長いからだ。どんなチャンピオンに対しても、これは一般的に良い戦法である。1~2ウェーブにつきタレットは確実に1~2回はラストヒットを奪ってしまうからである。だがこの方法は、相対的にミニオンコントロールに劣っている何体かのチャンピオンに対して使えば、圧倒的な効果を上げさえする。

ミニオンコントロールが強いチャンピオンの例:Riven(マナレス、AoE)、Yasuo(マナレス、AoE)、Ziggs(AoEかつ大ダメージでプッシュが速い)、Lissandra(AoEかつ大ダメージでプッシュが速い)、Singed(AoEダメージを出すコストが少ない)

ミニオンコントロールに問題を抱えるチャンピオンの例:序盤のKassadin(スキルのマナコストが高く、AoEを多用できない)、Lv6以前のNidalee(AoEがない)、LeBlanc(離脱=ミニオンウェーブ処理)、Fizz(離脱=ミニオンウェーブ処理&ダメージ交換に一番役立つスキルの消費)

覚えておくべきこと:チャンピオンをピックする時、マッチアップを考慮した時のミニオンウェーブ処理とミニオンへのダメージについて考えることだ。コントロールに不利な面を抱えているという欠点を取るのは、リスクを冒す価値のあることだろうか?


プッシュすることで、敵にゴールドと経験値を与えない


より高いレベルのプレイヤーの、配信やトーナメントで見られるプレイを通して、私が取り上げたいのはこのことだ。自分が担当するレーンから立ち去る時、自分がいないレーンで死ぬミニオンの数をできる限り最小限にしたいと思うはずだ。自分から一定範囲外でのミニオンの死は、経験値とゴールドを得られない、単純な損失となるからだ。

CSで敵を凌駕するというアドバンテージを得るのはよい方法だ。自分の対面がレーンからいないことわかっている、もしくはそう考えられる場合(他の場所でファームしていたり、マップをroamしていたり、ワードを設置しに行っていたり)、対面が守っているタワーにどんどんミニオンを食べさせることができるので、できる限り激しくレーンをプッシュするのは良い行動である。

これに対抗しようとするならば、自分がレーンを立ち去ろうと思うとき、レーンをなるべく激しくプッシュした後にするべきでもある──こうすれば対面の敵がレーンをタワーの方へプッシュしたい時、より多くのミニオンを倒す必要があるため、ラストヒットをたくさん逃しすぎることなくレーンに戻る時間ができるのだ。

覚えておくべきこと:レーンから離れたい時は、毎回レーンをしっかりとプッシュしよう。レーンをプッシュするのはベースに戻るためだったり、Wraithを取るためだったり、他レーンへとroamするためだったりする──自分の企みを敵が理解した時には遅かった、という時には尚更効果的となる。


プッシュしたレーンおよびジャングルのプレッシャー(主にtopレーン)


この概念は、主にソロキューで用いるのが妥当だろう──最もポピュラーな例は、druiddroidのproxy Singedと、それについてのジャングルの注意に関する議論だ。自分がレーンで勝っているのなら、レーンをプッシュすることで、あからさまに敵ジャングラーのgankを誘うことができる。もしこれをやるならば、大きなリスクを取ることになる──サモナースペルのクールダウンを間違えて覚えていたり、敵ジャングラーが予想よりも育っていて大きなダメージが出せるような時は、敵にとってこれは「明らかに」良いチャンスであり、速やかにキルを取られてしまうことだろう。

ここで最も重要なポイントは、タイミングである。敵ジャングラーをtopレーンに引きつけるための良いタイミングとは、味方bottomレーナーたちがレーンに戻ってきたその時であり、味方middleレーナーとジャングラーが良い状態でお互い近くにおり、ドラゴンが獲得できる時である。敵ジャングラーがtopに現れた時、bottomにいる味方チームの半分の人数がいれば、Smiteと数の有利を頼みに、すかさずドラゴンを取ることが可能である。

これを最高に上手くやってのけられるのは、敵にまとわりつかれた時に良い離脱手段を持ったタンキーなチャンピオンたちだ。Singed、Rengar、Lv6以後のKassadinなどである。

覚えておくべきこと:過度に魅力的な標的となっても、他に襲う場所がなくとも、
プッシュすることで敵のジャングラーを「強制的に」自分のレーンに招き寄せることはできる。自チームがこの状況を理解していれば、アドバンテージを得るために状況を利用する以上のことが可能なことが多い。リスク評価に自信がある場合にのみ、この戦術を使うことだ!


ミニオンを通した視界の獲得(主にmidレーン)


自チーム、特に味方ジャングラーが、敵の領域へと攻撃的に進入しようとする時、自分のレーンをプッシュしておくのは良い結果に繋がることが多い。これは、味方がワードの中を歩いて行く時、自分の対面と敵ジャングラーがその味方に奇襲を仕掛けるのは比較的簡単で、つまり危険であるということに由来する。レーンをプッシュしておくことで、自分が味方ジャングラーを助けるためにレーンを離れることも簡単になる。反応しようとした時、既にレーンはプッシュ済だからだ。

覚えておくべきこと:味方が敵ジャングルにインベードしているのを見かけたら、その味方に力を貸す貸さないを決めていない場合であっても、自分のレーンをプッシュするのが良い。ミニオンから得られる視界により、味方と自分が敵の動きに反応するのが非常に楽になるだろう。


プッシュを通した攻撃


この戦術は非常に強いものであるが、現在のソロキューで使われることは多くない。Baronの周りやマップの片側へと敵を追い込みたい時にとても強い「スロープッシュ」の原則を紹介しよう。ソロキューにおいては、ほとんどのプレイヤーはたくさんのラストヒットを自分で取るために、できるだけ速くレーンのミニオンを一掃するのみという傾向がある──このことから、ゆっくりとしたプッシュは行いづらいことが多い。どのようなことをしようとしているのかを味方に説明しなければ、実行可能にはならないだろう。

Botレーンをスロープッシュする時、1ウェーブにつき2ミニオンしか殺さず、一度のスキル使用でミニオンをまとめて殺せない時はスキルの使用を控える。このことにより、自軍ミニオンウェーブは敵ミニオンウェーブを越えるアドバンテージを得る。長く戦うことが可能になるため、自軍ミニオンが敵ウェーブに勝つことができるのだ。これには時間がかかるため、レーンをプッシュするために多くのミニオンが溜まることになる。自軍ミニオン集団の規模が、outerとinnerタレットを素早く壊すために十分大きくなれば、inhibitorのタレットすら脅かすことも可能だ。これを上手く使うためには、Baron周囲の敵の視界を取り除くことができ、さらに例としてbottomレーンをスロープッシュすると、敵1人がbotレーンを処理せざるを得なくなるまで待って、Baronを始めたり、集団戦を始めたりすることができる(敵は相手に戦闘をしかけたり、pokeしたりするために、近くにいなければならないため)。マップのどこにでも行くことのできる、Shenのようなチャンピオンやteleportの持ち主に対しては、実行するのが難しい戦術だが、できる限りそれらの能力のクールダウンを監視すれば可能性はある。スロープッシュの別の使い道として、他レーンで勝つために、topかbotのどちらかで連動してスロープッシュを行う、というものもある。

プッシュを行うことは、試合の序盤、主に最初の4レベルにおいてはとても重要なことでもある。ほとんどのチャンピオンたちは、レベルのアドバンテージを通して素晴らしいキル能力を身につけることができる。このことの最も基本的な応用が、Lv2でのall-inである。これを行うためには、Lv1時点でできる限り多くの通常攻撃を当て、敵よりも速くLv2に上がるためにレーンをプッシュすることだ──なるべく早くpingを打ち、Lv2に到達した瞬間にall-inすることで、自分が担当するレーンの趨勢を非常に早い段階で決めてしまうことができる。これはLv3~4でも依然として重要で(どのレベルでも実際には重要なのだが、最初の4レベルまでが非常に大きい)、プレイしているチャンピオンの特性や、取得したスキルに左右される。私自身は、これをmidで用いるのは稀だ──自分の敵がプッシュしているのを見た時、私は消極的になり、敵にall-inされるのを避けるようになるため、おそらくは敵がアドバンテージを増すことを助長してしまっているだろう。だが、どうするかを決めるのは、常にマッチアップだ──自分がmidでKassadinを対面にRivenをプレイしている時、Lv2時にall-inして強気に出ることに、何の不利があるだろうか!

覚えておくべきこと:ほんの数秒間のレベル差の優位を得るだけのためのプッシュでも、First Bloodを得ることができるということだ。自分の攻撃と、敵のプレイに対する反応の両方が重要なのだ! レイトゲームに進む前に、この先のレーンの動きを予測しつつ、トライしよう。


習慣の問題


これらのことは全て、実行するのが少しも難しくないことだ。全ては習慣の問題なのだ。毎試合、ミニオンに対してこれらのステップを踏むことに慣れてきたのであれば、そのうちこれらについて考えるのを止め、ラストヒットを取るかのごとく行うようになるだろう。これらのことを学ぶのに難しいことは何もない。しかしこれらのことは、自分のレーンと自分のチーム全体のゴールド・アドバンテージに大きな影響を及ぼしうることであり、覚えて損のないことであるのは確実なのだ。


著者について


 私はドイツ出身の学生で、ゲームの手法構築がとても好きだ──数値解析は行わないが、常にスキルとアイテムの最高のシナジーを見つけたいと思っている。League of Legendsの表面から隠された、膨大な量の知識を身につけたい人が、一定のテーマを見たときに1つか2つくらいのことを学べるように、記事を書いている。自分の立ち回りで敵の影響を回避するというコンセプトが本当に楽しいので、私が主にプレイするのはアサシンとキャリーだ。同じように、素敵なロールプレイ要素がある、アクション性の強いゲームもプレイする──League of Legendsの他に私が好きなゲームは、モンスターハンターシリーズとTerrariaだ。最近はMagic: the Gatheringもプレイしている。


原文
Cloth5 | Managing Minions - Easy Techniques to Memorize and Utilize

※この翻訳記事は、Cloth5.comさまの許諾のもとに翻訳しています。
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