League of Legends - Bilgewater: Burning Tides
待機、再会、砲火
俺は何時間も待った。こんなに長い時間を待つのに退屈してしまう者もいるだろうが、来客に対する尽きせぬ怒りが俺をここに留めた。積年の恨みを晴らすまでは、ここを動くつもりはない。真夜中を過ぎてからさらに長く待つと、ついに蛇は姿を現した。奴は昔と同じく、古の魔法を使って倉庫の中に突然出現した。俺はショットガンに弾を装填する。奴の目論見をめちゃくちゃにする準備はできた。この裏切者のクソ野郎を探して何年も過ごした後、ついにDestinyの銃口を突きつける機会が訪れたんだ。
「T.F.」俺は言った。「久しぶりだな」
この瞬間のために用意した、もっといい言葉もあった。滑稽なことに、奴の姿を見た瞬間、その言葉たちはみんなどこかに飛んで行っちまった。
ようT.F.? 奴は無表情だった。恐怖もなければ、後悔もない、驚いた様子もない。弾丸が装填され薬室に送り込まれた状態の銃を突きつけられていてすらいるのに。くそったれが。
「Malcolm、どのくらいそこにいたんだ?」奴の質問、その声に含まれた笑いが、俺を激怒させる。
俺は狙いをつけた。銃爪を引けば、奴を海の藻屑以下の存在にしてやれる。
そうすべきだ。
だが、まだだ。「どうしてこんなことを?」俺は奴の口からこの言葉を聞かねばならない。俺は尋ねる、奴が何か狡猾なことをやり遂げて帰ってくるであろうことを、俺はよくよく知っている。
「銃は本当に必要なのかい? 俺たちは友人同士だったと思っていたんだが」
友人。こいつは俺をバカにしているのか。すぐにでもこの澄ました顔を吹き飛ばしてやりたい──だが俺は冷静だ。
「相変わらず小ざっぱりとした格好だな」と奴は言う。
自分の服を見れば、巨大エイに噛みちぎられた跡がある。警備をやり過ごすために、俺はここまで泳いでこなければならなかった。T.F.のやつ、小金を稼いで以来、外見にうるさくなっているな。ああ、奴をめちゃめちゃにしてやる瞬間が待ちきれない。だがまずは、答えが必要だ。
「俺が落ちぶれるのを黙って見ていた理由を話せ。さもなくば、外の連中に梁の中に潜むお前のきれいな顔を検分させてやる」これがT.F.の扱い方だ。奴に余裕を与えれば、いいように操られてケツの穴までむしられちまう。
奴のとらえどころのない狡猾さを上手く扱えるようになったのは、相棒同士だった頃のことだ。
「10年も牢獄にいたんだ! それが人間にとってどういうことかわかるだろう?」
奴は答えない。今回ばかりは、気の利いたことを言えないようだ。俺にしたのは間違ったことだったのだと、奴にもわかっているのだ。
「大抵の男なら気が狂ってしまうようなことを、俺はされた。俺が狂わなかったのは全て、怒りのおかげだ。そして、今この瞬間、ここにいること、そのことを考えていた」
さて、今度は冴えた答えが返ってきた。「俺がお前を生きながらえさせた、みたいな話じゃないか。俺に感謝するべきなんじゃないのか」
その言葉は俺に突き刺さった。俺はとても怒っていて、ほとんど何もわからない。奴は俺を煽っている。そして、怒りに目が眩んでしまえば、奴はつまらない行動に出るだろう。俺は一呼吸して、目前にぶら下がった餌を無視した。奴は俺が食いついてこないことに驚いている。今度は、俺が答えを吐かせる番だ。
「俺を売って、どのくらいの金になったんだ?」俺は唸った。
T.F.は立ったまま、微笑んで、時間を稼ごうとした。
「Malcolm、お前と話せたら楽しいだろうと思っていたんだが、今回は時間も場所も良くないようだな」
もう遅い。俺は奴の指の間でカードが舞っているのに気づいた。ハッとして銃爪を握りしめる。
バンッ
奴のカードは砕け散った。奴の手も砕けただろう。
「馬鹿が!」奴は吠えた。ついに俺は奴を狼狽させたんだ。「お前はこの島で大きな目覚ましを鳴らしただけだ! ここが誰の場所かわかっているだろう?」知らんね。
二発目の準備はできている。奴の手の動きはよく見えなかったが、俺の周りで複数枚のカードが爆発した。俺は撃ち返した。奴を仕留めたいのか、虫の息にしたいのか、定かではなかった。
煙、怒り、そして木の裂片の中に奴の姿を見つける前に、扉が蹴り開けられた。
大勢の荒くれ者たちがどっとなだれ込み、さらなる混乱が加わる。
「で、お前が本当にやりたかったのは、これなのか?」片手に広げたカードの山を俺へと向けながら、T.F.が問うた。
俺はうなずいた。銃をしっかりと構え、奴に狙いをつける。
今こそ精算の時。