有志によると、Tamm, the King of the Riversという新チャンピオンのティーザーではないかとのことです。
さっくりと動画で語られている内容を訳しましたので、どうぞお楽しみください。
水底に沈んだ街へと
美男の賭博師がひとり、逃げ込んだ
借金と、殺人の罪を負うたためだ
手を差し伸べてくれる者など誰もいなかった
絶望と孤独にうちひしがれ
彼は行く先を変え、歩み去ろうとした
彼を呼ぶ歌がその耳に届いた時
もう一度、一か八かに賭けてみようという気になったのだ
さて、歌っていたのは化物であった
賭博師が見たこともないような大きな口を持った化物
我が歌はお気に召されぬかね
奇っ怪な歌妖はそう喋った
お前の気を引こうと思ったのだ
困っているのだろう、わかっているぞ
我ならば、それを完全に解決できよう
この苦境からオレを解放してくれるのか?
若者はそう尋ねた
無論だとも、世界の川は一本に繋がっている
そして我こそはその王
我がおらぬ場所はなく
我がいたことのない場所はなく
我が再び至れぬ場所はない
対価などごくわずかな問題だ
よいか、我は容易には満たされぬ飢えに悩まされておる
だが、それを満たしてくれる極上の馳走
それは我の前に並ぶことはないのだ
故に我は人間を必要としておる
お前のように
我をそのような食卓の前につかせてくれる人間を
かくして、賭博師はサイコロとカード以外に餓えを覚えることはなくなった
この取引のおかげだろうか?
対価としてはあまりにも簡単なものに思えた
切符をくれるっていうのか
ついに若者はそう言った
もちろんだとも
連れてゆこう
そして次の言葉が彼の口から出る前に
怪物は彼を飲み込んでその場を去り
遠く離れた国へと、賭博師を運んでいった
チャンスのある場所に、彼は取り残されたのだ
数年が経った
賭博師は愛するものを見つけた
彼の花嫁は、王女であった
婚礼があったと?
覚えているものはいない
飢えた怪物がついにそこに姿を現した時
参列していた家族たちは泣き叫び、戦った
賭博師は目のつかぬ場所に逃れようとしたのだが
怪物は贈物を喰らい
家を喰らい、金品を喰らった
怪物を悩ます飢えのせいだったのだろうか?
何を食っても満足できぬ
お願い、今は、今はやめて
花嫁は泣き叫んだ
怪物の返事はどうか?
怪物は花嫁に向かい、満足気な調子の低い声で語りかけた
この飢えは我が苦しみ
だがこれで最後だ、約束しよう
だから頼む、ゆるしておくれ
その時、怪物の嘘は
美しい声で、嘘偽りなく聞こえ
花嫁はそれに魅了されてしまった
かくして、花嫁は前後不覚に陥り
怪物の顎が大きく開いた時
悲鳴をあげた
たった一度だけ
我は彼女の骨に噛みつき
彼女の四肢を砕いた
味のほどはどうだろうか?
我は満足を覚えた
人間よ、泣きたければ泣くがよい
お前には逃げる機会を与えるゆえに
お前は愚か者だ
我を呼び寄せる程度にはな
参考